日立,米大手医療施設に陽子線がん治療システムを納入

日立製作所は,米国で70を超える病院や診療所を運営する大手総合病院であるメイヨー・クリニックから受注した陽子線がん治療システム二式のうち,一式目の据付作業をミネソタ州ロチェスターの総合病院で開始した。治療開始は2015年夏を予定。

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このシステムは,正常な細胞への影響をできるだけ抑制するために,腫瘍の形状に合わせて高い精度で陽子線を照射することができる最先端の「スポットスキャニング照射技術」を適用。これは,腫瘍に照射する陽子線のビームを従来の二重散乱体方式のように拡散させるのではなく,細い状態のまま用い,照射と一時停止を高速で繰り返しながら順次位置を変えて陽子線を照射する技術で,複雑な形状をした腫瘍でも,その形状に合わせて,高い精度で陽子線を照射することができる。

また従来の装置と比較して省スペースな設計で,回転用ガントリー治療室4室,研究開発用の固定照射室1室の全5室にスポットスキャニング照射技術を適用したシステムとなっている。

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