島津製作所は水道関連異物の分析精度を大幅に向上するための水道異物分析システムを開発,販売を開始した。価格は475万円~。
水道水中の異物の発見には,赤外分光光度計を用いるのが一般的だが,確実にその物質を特定するための専用のデータベースが望まれており,今回開発した水道異物分析システムは微量の試料でも測定できるフーリエ変換赤外分光光度計(FTIR)に水道異物専用の検索ライブラリを搭載したもの。
このライブラリには無機元素の特定を得意とする蛍光X線分析装置(EDX)のデータも収録されており,蛍光X線分析装置とあわせて活用することで,より確実に異物の成分を定性することが可能となる。
蛍光X線では元素情報が得られるため,水中のミネラル分が析出したスケールや鉄さびなど,赤外スペクトルからは得ることの難しい無機成分の定性および定量情報を得ることが可能。また有機物から成る主成分が同一で,添加剤が異なるパッキン類などの定性や絞り込みなどにも有効となっている。
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