放射線医学総合研究所研究基盤技術部長の白川芳幸氏、日立アロカメディカル計測システム技術部の研究チームは、福島向けのホットスポット探査システムの開発に成功した。
本成果は独立行政法人科学技術振興機構平成17年度独創的シーズ展開事業委託開発の成果を応用展開したもの。
従来、局在的に高い空間線量率を示すホットスポットを見つけるには、広い面積を歩いたり自動車などで移動したりしながら、サーベイメータを用いて詳細に調べていました。そのため効率が悪く、多くの時間がかかった。
ホットスポット探査システムは空間線量率の測定と同時に原因となるガンマ線が飛んでくる方向を特定し、2台のホットスポット探査システムを用いることで、ホットスポットの場所が特定できる。放医研敷地内における実験では半径30mの範囲を1分で探査し、模擬ホットスポット(Cs-137密封線源使用)を見つけることができた。ホットスポットの探査は、これにより、事前におおよその位置情報を提供することができるようになり、格段に速く効率的になり、4月からこの試作機を福島の現場でテストする予定。
ホットスポット探査システムは除染作業の効率化、帰宅地域の安全・安心に貢献するものと期待される。
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