島津製作所は,リアルタイムPCR法に基づく遺伝子解析装置の新製品「遺伝子検出装置
GVP-9600」(研究用)を発売した。
リアルタイムPCR法はポリメラーゼ連鎖反応 (PCR)によりDNAの一部を増幅させ,その増幅物の発現量をリアルタイムに計測する手法。正確で迅速な遺伝子解析ができることが特長で,大腸菌O157やノロウイルスなど早期に感染源を特定する必要がある食品衛生分野や,がん治療で使用する分子標的薬のように,効果や副作用リスクを事前に判断して行う「個の医療・診断」分野の遺伝子変異解析などで用いられている。
この新製品は,昇降温速度や測光速度が早く,また測定に必要な反応容器として市販の安価な96ウェルプレートや8連チューブが使用できるため,迅速かつコストを抑えた遺伝子検査を行なうことができる。
また絶対定量解析や相対定量解析,SNP解析に対応する豊富な解析ソフトウェアは,日本語,中国語,英語での表示ができ,簡単な操作で確かな作業を可能にする。反応液量は100μLまで対応しているため汎用性が高く,検体に含まれるごく微量のウイルスや菌を直接PCR検出する応用に適している。価格は380万円。
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