月刊OPTRONICS 特集序文公開

レーザーフュージョン×AI —高繰り返しパワーレーザーの現状と将来—

1.はじめに

高いパルスエネルギーを発揮するパワーレーザーによって,他の手法では得られなかった高密度,高温,高圧力の極限状態(高エネルギー密度状態)が実現され,宇宙現象や惑星内部の解明,高圧下での新材料創出やレーザー核融合など,様々な応用研究で成果が得られている。近年では世界最高エネルギー(約200 万ジュール)を発揮する米国立点火施設のパワーレーザーが核融合点火を達成し,投入したレーザーより多い315 万ジュールのエネルギーを取り出すことに成功した。現状では,200万ジュールのレーザーを出力するのに数100 倍の電力が必要であることや,レーザー出射頻度(繰返し数)が8時間に1 回に過ぎない等,多くの課題があるが,人類史上初めて核融合反応によるエネルギー純増を実証した歴史的意義は大きい。

この成果の背景にはベイズ推定を駆使した機械学習の活躍がある。本稿では,レーザー核融合研究における機械学習の役割と,高繰返しパワーレーザーの実現がもたらす可能性について論じてみたい。

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