オリンパス,共焦点レーザ走査型顕微鏡で約120nmの超解像技術を開発

オリンパスは,科学事業の新技術として,生物用共焦点レーザ走査型顕微鏡「FLUOVIEW(フロービュー)FV1200」と組み合わせることで,より微細な対象物の観察を実現する超解像技術「FV-OSR」を開発した(ニュースリリース)。

共焦点レーザ走査型顕微鏡は,ピントの合った点以外の光をカットすることで高解像度の撮像が可能な顕微鏡。細胞を細部まで立体的に観察できるため,タンパク質や神経などの役割・機能を解明し,創薬や新しい領域への応用を目指す生命科学の研究分野で広く活躍している。

一般的な光学顕微鏡の分解能は約200nm。一方,共焦点顕微鏡には理論上,この限界を超えることができる「超解像成分」が含まれている。同社は,長年培ってきた光学技術を軸にデジタル技術と融合することで,この超解像成分を可視化する超解像技術「FV-OSR」の開発に成功した。

この技術から成るソフトウエア「超解像イメージングライセンス FV10-OSRASW」(2014年9月30日発売)は,生物用共焦点レーザ走査型顕微鏡「FV1200」と高感度検出器「FV12-HSD」(既存製品)を組み合わせることによって,「FV1200」の分解能を引き上げ,従来の顕微鏡では実現できなかった約120nmの超解像観察を実現する。