愛媛大学医学部附属病院呼吸器センターは9月26日,肺癌に対する根治手術として,「手術支援ロボットda Vinci」を用いた手術に成功したと発表した(ニュースリリース)。
同センターでは,これまでに,肺癌手術による侵襲を軽減するため,完全胸腔鏡下手術及び単孔式胸腔鏡下手術を行なってきた。今回は,これらの技術を更に発展させた次世代技術を取り入れたロボットによる手術をな行った。この手術は,愛媛県内で初めての事例となるもの。
ロボットを用いて行なう手術のメリットとして,鮮明な3D 画像とデジタルズーム機能を活用し,奥行きがあり拡大された画像を見ることで,今までは見えなかった構造をより正確に認識しながら手術を進めることが可能になる点がある。
また,ロボットアームは,複雑に曲げることができる関節を持っており,より複雑な動きが可能であるため,従来の胸腔鏡手術ではできなかった手術操作を行なうことができ,手術を安全かつ精緻に行なうことが可能となる。
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