3Dプリンター振興協議会が発足 ‐メーカ11社が参画し,AM技術の健全発展を啓蒙へ


3Dプリンターメーカ11社が参画し,3Dプリンター振興協議会が発足した。代表をアスペクト・代表取締役の早野誠治氏が務める。

3Dプリンターは1987年に光造形法による第1号機が出荷され,四半世紀以上が経過した。技術の名称はラピット・プロタイピングからアディティブ・マニュファクチャリングに統一変更され,7種類の造形法が確立されている。材料やソフトウェアの進展もあって,今や「ものづくり」に革命をもたらすとして,様々な産業分野から注目を浴びている。

さらに,主要な基本特許が失効し,低価格な装置が登場したことで,世界中で3Dプリンターブームが沸き起こり,その呼称は一般に広く知れ渡るようになった。日本においてもこのブームは2013年から起こり,経済産業省による産学官連携の大型研究開発プロジェクトが組まれるなど,市場の潜在的可能性を喚起する取り組みが進められている。

しかし,3Dプリンターが3Dデータさえあれば自分好みの製品を作れるがゆえに,社会的な問題を引き起こす恐れがあることも指摘されている。銃の製造も一つだが,知的財産権を侵害する製造などの利用だ。

今回発足した3Dプリンター振興協議会は,日本における3Dプリンター技術と産業の健全な発展のため,不正使用に対する警鐘を鳴らすと共に,3Dプリンターを正しく使用した新しいものづくりの啓発活動を推進する。

なお,参画メンバーはアスペクト,スリーディーシステムズ・ジャパン,アビー,ディーメック,NTTデータエンジにリングシステムズ,ボンサイラボ,キーエンス,松浦機械製作所,シーメット,マテリアライズジャパン,ストラタシス・ジャパンで,今後も参画メンバーを募るとしている。