2014年には世界PV需要が爆発的に成長,2013年の36GWから49GWへと拡大する見通しであることを,NPD Solarbuzzの最新刊Solarbuzz Quarterlyが明らかにした。
NPD SolarbuzzのバイスプレジデントFinlay Colville氏は「PV業界は重要な転換点に到達,エンドユーザー市場の需要は毎四半期のようにそれまでの記録を塗り替えている。2013年に黒字回復した大手モジュールメーカーやプロジェクト開発業者が業界成長の牽引役となっており,これらのプレイヤーが世界に確立した販売やマーケティングのネットワークは極めて高い効果を上げている」と指摘する。
PV業界はQ4’13も最高記録を更新,初めて12GWの壁を突破する見通しだ。PV需要はQ1’14も記録破りの勢いを維持,第一四半期としては過去最高の水準に達するものと見られている。
2013年10月から2014年3月までの6ヶ月間のPV設置容量はほぼ22GWとなる見通しだが,これは欧州がPV業界を牽引した2005年から2009年までの成長期の総設置容量を上回る水準である。22GWの需要は,毎日120MW,毎時5MWの設置完了が6ヶ月間継続するのに相当する。
Q4’13の記録的PV需要は中国,日本,米国に大きく偏っており,新規設置パネルの3分の2がこの3ヵ国に集中している。
2014年もPV需要は記録を塗り替え,その伸びに対応できるようPVウエハーやセル,モジュール生産の外注も増加,その結果ティア1メーカー向け製品の生産稼働率は90%を超えることになると見られる。
2014年終わりまでに,大手中国系結晶シリコンモジュールメーカーの多くが$0.50/wattを下回る生産コスト(シリコンとシリコン以外を含む)を実現することになりそうだ。その結果これらメーカーの営業利益率は改善,ここ18ヵ月保留されてきた生産能力拡張向け投資の再開につながる確かな基盤ができるものと見られる。
Finlay Colville氏は「2011年から2013年にかけて,PV業界は過剰生産能力と価格崩壊のため成長率が前年比10%~20%レベルにとどまっていた。価格をめぐる環境の安定と最終市場のグローバル化進行の見通しから,2014年にはPV業界の年間成長率が30%超の水準に回復するとNPD Solarbuzzは見ている」と結んでいる。
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