京都大学生命科学研究科助教の遠藤求氏らは、植物の光受容体の機能を制御し、花成ホルモン(フロリゲン)の量を調節する新たな因子を発見した。この発見により、作物の品種改良やバイオマス生産の増大への新たな道が拓かれた。
赤色光受容体がPHLを仲介してCOへとシグナルを伝えることで花成ホルモン(フロリゲン)の量を調節していることが明らかとなった。今回の結果は、さまざまな作物や花卉の栽培・育種に応用可能な基盤を提供している。たとえば、シロイヌナズナの属するアブラナ科植物であるダイコンやキャベツなどでは薹(とう)立ちが問題となってるが、薹立ちは花成に伴い起こる現象の一つなので、花成を抑制することで薹立ちを抑制できると考えられる。一方で、花や種子に商品価値のある作物では、PHLの働きを調整することで、促成栽培が可能になるかもしれないという。
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