光学系の設計は、コンピュータによる自動設計が定着し、初心者でも在来タイプの光学系程度なら何とか行えますが、その意味を理解し新しい光学応用分野へと発展させていくためには、解の見通しの把握
や合理性の根拠を与える結像理論としての収差論を深く理解している人材を育てることが必須不可欠です。当協会では、その第1ステップとして、別に技術講座「光学系基礎理論-講師荒木先生」を設けていますが、本技術講座は、その第2ステップとして位置付けられるもので、1,2年以上光学設計に携わっている方々や前記技術講座を経た方々を対象に、収差論の理解を深めることを目的としています。そして、収差論の意義と役割を実際に体得できるように、演習の時間も設けてあります。また光学系を活用しようとするとき、常につきまとう偏心の問題に適用できる「偏心光学系の3次の収差論」についても本講座に含めました。なおこの部分については、独立に受講することも可能です。
この機会に、ご関係の技術者の方々が、是非本技術講座に参加下さるようお薦め申し上げます。
1 . 序 論
1.1 収差論の効用
1.2 収差論の基礎としての近軸理論
1.3 近軸理論の活用
2 . 収 差 論 の 導 出
2.1 Hamilton の特性関数
2.2 Herzberger 理論の概要
3 . 実 用 的 な 収 差 論 と そ の 公 式
3.1 Herzberger の収差論とその公式
3.2 収差係数の正規化
3.3 収差係数の計算と活用の実際
(1) 収差係数の正規化
(2) 収差係数と実際の収差との対応
(3) 収差係数の変換公式とその応用
3.4 薄肉系の収差係数
3.5 固有係数と特性行列
4 . 収 差 論 応 用 の ケ ー ス ス タ デ ィ
(1) 望遠レンズの形状決定
(2) トリプレットの形状決定
(3) カタディオプトリック系の設計検討
収差論の公式を実際の設計に自由に使いこなす上で重要な、公式の意味とその応用方法に重点をおいて講義を行います。
- 定員:
- 25名
- URL:
- http://www.joem.or.jp/
- 備考:
- 10月5日、19日、11月2日、16日、30日、12月14日(計6日)
お問合せ先: 一般社団法人 日本オプトメカトロニクス協会 事務局 TEL:03-3435-9321