シャープは,埼玉新都市交通と共同で,同社が試作したシースルーディスプレーを,埼玉新都市交通が運行する新型車両に搭載し,7月16日より実証実験を開始する(ニュースリリース)。
このディスプレイは,カラーフィルターを用いることなく,R(赤),G(緑),B(青)の光源の点灯に合わせて画面を切り替えることで,シースルーのカラー映像を表示する。
またIGZO液晶ディスプレイ技術の採用により,画面の高速切り替えによるなめらかな動画表示と,透過率の飛躍的な向上を実現した。
今回,このディスプレーを車両の運転室と客室とを隔てるドア窓に設置する。走行中,客室からの眺望を損なうことなく,駅の案内や広告などの映像コンテンツが表示可能。
実証実験では,このディスプレーに映像コンテンツを表示する際の適切な内容やタイミング,設置に伴う技術的な課題などを検証する。ディスプレーの設置は,車両製作メーカーである三菱重工業の協力を得て行なう。
なお,この実証実験は,同社と産業技術総合研究所が受託している,新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業「クリーンデバイス社会実装推進事業」の一環として行なわれる。
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