シャープは,液晶ディスプレイの開発で培った光学制御技術を応用した「採光フィルム」を同社研究所にある実験室に設置し,1年間(2014年9月1日~2015年8月31日)におよぶ室内の照度測定の結果,室内照明の消費電力量が年間で約4割削減できることを実証した(ニュースリリース)。
実験は,実験室の窓上部に取り付けた「採光フィルム」の位置から1m間隔で計8個の照度計を設置し,15分ごとに照度を測定した。
「採光フィルム」によって,オフィスで求められる照度500lxを維持するのに必要なLED照明の消費電力量をどの程度削減できるかを算出。その結果,室内照明の消費電力量が年間で42.9%削減できたという。
費電力の削減効果は,季節による太陽高度の変化や天候によって変わる。太陽高度が低くなり,「採光フィルム」への入射光が多くなるため,秋から春(2014年9月から2015年3月)にかけて,照明用電力削減率が大きくなったとしている。