日立ハイテクサイエンス,走査型白色干渉顕微鏡を発売

日立ハイテクノロジーズの100%子会社で,分析計測装置を製造販売している株式会社日立ハイテクサイエンスは,微小粗さ・形状および膜厚の三次元測定を非接触・非破壊で行なう走査型白色干渉顕微鏡「VS1000シリーズ」4モデル(VS1550,VS1540,VS1530,VS1330)を発売した(ニュースリリース)。

従来多く利用されている触針式粗さ計・段差計に比べ非接触で高速かつ容易に三次元の粗さ・形状の測定が行なえるとともに,透明な多層構造フィルムの膜厚測定も可能。主な特長は以下の通り。

1.垂直分解能0.01nmを実現(Sq分解能)
対物レンズ倍率に依存せず垂直方向0.01nmの高い分解能(Sq分解能)を実現し,触針式粗さ計やレーザ顕微鏡では困難だった微細表面粗さ,段差計測が行なえる。
2.広視野測定
2.5倍対物レンズ使用時の最大視野サイズは7.1×5.3mmを実現し,広視野でのうねり解析にも威力を発揮する。画像連結を用いればさらに広い視野の測定ができる。
3.層断面解析による膜厚測定(オプション)
透明多層構造の各層の膜厚測定が可能。
4.ユーザーフレンドリーな操作性と解析機能
1.GUI(Graphical User Interface)を用いた簡単な操作性
2.豊富な解析機能
粒子解析,負荷曲線解析(ベアリング解析),微分画像,うねり解析,ライン計測
3.バッチ処理機能
解析レシピにより,多種のデータ解析のバッチ処理ができる。
5.ガラスを透過しての測定が可能
オプションのリニク干渉計により,冷却加熱ステージとの組み合わせで温度依存性計測も可能。

同社では,走査型プローブ顕微鏡(SPM)や走査電子顕微鏡(SEM)等の表面観察装置を取り扱っているが,今回走査型白色干渉顕微鏡をラインアップに加えることで,シナジーを活かした表面観察ソリューションの提供を進めていく。今後,機能性フィルム,半導体,MEMS,自動車,機械および部品メーカ等へ積極的に販売を進めていくとしている