東芝は,トプコンと共同で道路舗装面のひび割れ自動検出システムを開発した(ニュースリリース)。
トプコンの持つMMS(Mobile Mapping System:モバイルマッピングシステム,自動車にデジタルカメラと3次元レーザスキャナを搭載し,道路およびその周辺の連続映像と3次元座標データを計測する車両搭載型レーザ計測装置)と同社の画像認識技術を組み合わせ,アスファルト舗装面のひび割れ検出を自動で行なうことを実現した。
このシステムは,自動車で走行しながら路面を動画撮影し,画像の輝度の分布からひび割れを自動検出し,ひび割れ率を算出する。従来,人の手によって行なわれていた調査に掛かる作業時間を大幅に短縮できる。
市町村道や生活道路等,様々な道路で使用可能で,道路状態の見える化,道路維持管理の効率化に貢献する。同社は,総合コンサルタント会社と連携し,精度の高いシステムの開発を実現した。
日本では高度経済成長時代に建設された社会インフラの経年劣化が目立ってきている。国土交通省は2014年7月に,主に橋・道路トンネルを対象にした定期点検要領を策定するなど,道路構造物の効率的な維持・管理の重要性が広く認知され始めている。
同社は,社会インフラの経年劣化に伴う災害や事故から市民・住民の安全・安心を確保するため,社会インフラに内在する問題の早期発見の実現を目指し,高度なインフラ維持・管理を実現していくとしている。
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