NEDO,希少金属の代替・使用量低減技術の開発についての助成事業を開始

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は,使用量のさらなる伸びが予想される希少金属の代替・使用量低減技術の開発について,新たに6テーマの助成事業を開始する(ニュースリリース)。

具体的には,[1]白金族(Pt,Pd)の使用量を低減した排ガス触媒(2テーマ),[2]タングステン(W)とコバルト(Co)を使わない超硬材料(1テーマ),[3]ネオジム(Nd)やジスプロシウム(Dy)を使わないインホイールモータ(1テーマ),[4]ユーロピウム(Eu)やセリウム(Ce)やイットリウム(Y)を使わない新規蛍光体(2テーマ)の開発に取り組み,事業終了後数年内の実用化を目指す。

NEDOは2008年度から,希少金属代替省エネ材料開発プロジェクトにおいて,希少金属の代替・使用量低減の技術開発を行なっている。希少金属は様々な部材の高機能化,高性能化に必要な元素だが,他の金属と比較して産出量が少なく,産出国も偏在することから,需要と供給のバランスが崩れることが懸念されており,NEDOはこのプロジェクトを通じて,希少金属の供給リスク軽減を目指している。

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