日本電気硝子,石英ガラスと同等の熱膨張係数をもつ結晶化ガラスを開発

日本電気硝子は,石英ガラスと同等の熱膨張係数をもつ結晶化ガラス「VitroQuartzTM」を開発した(プレスリリース)。

石英ガラスは,窓板ガラスに使用されるソーダライムガラスなど⼀般的なガラスと⽐べ熱膨張係数が⼩さく,温度変化による⼨法変動の少ない材料としてさまざま⼯業分野に使⽤されている。

この製品は,⽯英ガラスと同等の熱膨張係数を実現できたことから,半導体製造装置の⾼温プロセスにおける断熱材料,センサ⽤基板,スペーサ等の精密機器の治⼯具,ディスプレイ⽤基板材料など,従来,⽯英ガラスが使⽤されている製品分野において,⽯英ガラスの代替材料として使⽤することが可能。

さらに⽯英ガラスに⽐べ,①量産性や製造コストの⾯で優れたパフォーマンスが期待できるほか,②紫外線の遮蔽効果が⾼く紫外線による周辺部材へのダメージを軽減することができ,さらに③屈折率が⽯英ガラスよりも⾼いことから,光学的に利⽤する場合は焦点距離が短縮でき光学モジュールの⼩型化にも寄与する。

製品概要は以下の通り。
■ 平均熱膨張係数 5.8 × 10 –7/℃ (30 〜 300℃)
(参考) ⽯英ガラス: 5.9 × 10-7/℃ (30 〜 300℃)

■ 屈折率 1.54
(参考)⽯英ガラス: 1.46

■ 製品形状・⼨法(例) (円形)φ200mm、 φ300mm
(⽅形)200mm ⾓、 300mm ⾓
(厚み)0.5mm 〜