トヨタIT開発センターとNICT、車車間無線通信技術を使った災害情報の伝搬実証実験に成功

トヨタIT開発センターと情報通信研究機構(NICT)は、テレビホワイトスペース帯の車車間無線通信及びコグニティブ無線ルータを組み合わせることにより、災害地において必要な情報を車により伝搬し、インターネット等の広域ネットワークと接続可能とするシステムを開発し、その実証実験に成功した。

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ITCは、スマートフォンに共有したい情報を入力すれば、近くのWi-Fiを搭載した車にその情報が渡され、受け取った車が移動するとWi-Fiを介して他の車に情報が次々に渡され、さらには長距離の大容量の情報が伝送可能なテレビホワイトスペース帯の車車間無線通信機が搭載された車(例えば地方自治体の車)に渡されると、次にテレビホワイトスペース帯の車車間無線通信機が搭載された車が見つかれば、またさらに渡し、インターネットが使えるようになると、クラウド上にアップロードすることが可能となるシステムを世界に先駆けて開発した。

この災害地で集約した情報をクラウドにアップロードするためには、インターネット等の広域ネットワークへの接続が必要となる。NICTでは、利用可能な商用無線回線を自動的に選択するコグニティブ無線技術の研究開発を行なっており、この技術を用いると、災害地の近くで混乱している中でもインターネット接続を行なうことが可能となる。

なお、テレビホワイトスペース帯の車車間無線通信技術を使った災害情報の伝搬を実際に行なうためには、テレビホワイトスペース帯を有効に活用するための技術的条件の検討、及び、テレビ放送等への干渉を確実に回避するためのホワイトスペース判定方法など、多くの課題が残されており、それらの解決に向けた活動が必要である。

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