国立遺伝学研究所、水産総合研究センター、東京大学、九州大学の共同研究チームは、太平洋クロマグロの全ゲノムを解読し、他の魚類とは異なり、青~緑色がよく見えるように視覚の遺伝子が進化しているという特徴を明らかにした。
水産総合研究センター(FRA)では、平成21年度より東京大学、九州大学および国立遺伝学研究所と共同で、世界初となる太平洋クロマグロの遺伝情報全体であるゲノムの全ての塩基配列の解読に取り組み、 クロマグロの全ゲノムの解読に成功した。
解読したゲノムの解析により視覚にかかわる遺伝子にクロマグロに特有の特徴を発見した。これは、海洋表層を高速で泳ぎ回るクロマグロが、赤色の乏しい海中の景色の中で微妙な青緑色の違いを認識できることを示していると考えられる。
本成果は、クロマグロの行動特性に関する基礎的な知見を与えるものであり、今後のまぐろ養殖生産技術の改善にもつながるもの。
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