ギガフォトンは,開発中のEUVスキャナ用レーザ生成プラズマ(LPP)光源のプロトタイプにおいて,半導体量産工場と同レベルのデューティーサイクル50%にて出力42W,3時間の連続運転に成功したと発表した(ニュースリリース)。
この成果は,Snターゲット(すずのドロップレット)に対して,固体プリパルスレーザと炭酸ガス(CO2)レーザを組み合わせて最適化し照射することによって達成された。同社は今回の成果について,量産対応EUVスキャナの実現が最終段階に入ったことを意味するものだとしている。
今後,同社では量産対応EUVスキャナの実現に向けて,プロトタイプLPP光源で2014年末までに150Wの出力,2015年までに量産向けLPP光源で250Wでの24時間連続運転を目指す。
このプロトタイプLPP光源は,すず(Sn)ドロップレットを,固体レーザによるプリパルスとCO2レーザによるメインパルスで照射することでEUVを発光させる。また,コレクターミラーの寿命を最大限に延ばすために,超伝導磁石で強力な磁場を発生させ,すずドロップレットの熱膨張から発生する不要なデブリを,スズキャッチャーへ導いて除去する。更に,20µmより小さい極小のすず(Sn)ドロップレットを採用することで,ドロップレットジェネレータの長寿命化,ダウンタイムとコストの低減を可能にしている。
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