NTT,HEVCを用いて4Kの「素材映像」を高圧縮伝送する技術を開発

日本電信電話(NTT)は,放送局等で用いられる素材映像の圧縮を可能にする映像符号化国際標準HEVC(High Efficiency Video Coding)のRange Extensions(RExt)に対応したソフトウェアエンコードエンジンを世界で初めて開発した。

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今回開発したエンコードエンジンは,、素材映像に必要な色成分精度の高い色差フォーマット(4:2:2フォーマット)や,高ビット深度(12bit)に対応している。素材映像は,配信に用いられる映像と比較してデータ量が1.3倍以上になるため,圧縮時間の短縮および圧縮率の向上が求められていた。

そこで同社は,圧縮時間の短縮および圧縮率の向上をはかり「Range Extensions」に対応したソフトウェアエンコードエンジンを開発した。HEVCを用いることにより,放送局やコンテンツプロバイダ等の4Kの素材映像を,従来より少ないデータ量に圧縮して伝送することが可能となる。

具体的には,独自のイントラ予測方向高速判定技術を開発するとともに,エンコードプログラムの最適化を実施し,昨年開発したソフトウェアエンコードエンジンと比較して最大40%の速度向上を実現した。

また,映像の中の前景と後景が境界部分で適切に分割されるように映像符号化に用いるブロックサイズを最適化する技術等を開発し,主観画質の向上を図るともに,最大で18%圧縮率を向上させた。

この技術を用いた製品については,同社グループ企業を通じて2014年後半に商品リリースをする予定。

詳しくはNTTニュースリリースへ。