近年になってプラスチックごみ問題がクローズアップされています。かつては他の素材で作られていた多くのものがコストや利便性などの面からプラスチックに置き替えられ,安易に使い捨ててきたことへの警告でもあります。そんな中で紙素材のまま使われ続けているものの一つが“紙コップ”です。今回はそんな紙コップを追ってみました。
紀元前2世紀頃に中国で紙が発明された頃に,“紙杯(Chih-Pei)”と呼ばれる紙製で装飾されたお茶の容器が作られていました。現在の紙コップとは違って相当に貴重なものだったようです。
それはさておき,時代は近代に飛びます。1907年に米国カンザス州辺りで結核が大流行した時に,“原因は学校や長距離列車内で飲料水を飲むブリキ製共用コップ…”との調査報告書が出されます。タイトルも“Death in School Drinking Cups”と,衝撃的なものでした。
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