UV,IR,広帯域レーザーに向けた反射型ビーム調整用オプティクスとは?
UV,IR,広帯域,及び超短パルスのレーザーは,分光解析からマイクロマシニング,そしてレーザー手術に至る非常に幅広い用途に必要不可欠。しかしながら,こうした不可視レーザー用のビーム整形オプティクス,例えばビームエキスパンダーなどを見つけるのは比較的困難である。
というのは,従来の透過型オプティクスは,波長依存性が高く,分散による影響を受けやすいため。反射型のビーム整形オプティクスは,色収差や球面収差を完全に取り除く広帯域アクロマティックデザインにより,こうした問題を解決する。また,反射型のビームエキスパンダーやミラーは,特定の不可視波長や広帯域波長に向けて特別にデザインされた透過型のものよりも安価になる傾向がある。そのため反射型オプティクスはUV,IR,広帯域,超短パルスレーザーに有益である。反射型オプティクスには以下のような種類がある。
反射型ビームエキスパンダー
反射型ビームエキスパンダーは,グレゴリー式かカセグレン式のミラー光学系を部分修正し,色収差と球面収差が実質フリーの広帯域性能を実現する。同製品は,以下を始めとする幅広いレーザー光源に対応する:
● UVレーザー(エキシマ,Nd:YAGなど)
● 赤外レーザー(Nd:YAG,CO2,量子カスケードなど)
● 超短パルスレーザー(チタンサファイア,ファイバーレーザーなど)
● チューナブルレーザー(チタンサファイア,色素,量子カスケードなど)
凸面鏡上に入射ビームを拡大させるために凹面鏡を使用し,より大きなコリメートビームを作り出す。
集光用ミラー
非軸放物面ミラーなどの集光用ミラーも,色収差を取り除き,透過型のビーム整形用オプティクスの欠点を補う。放物面ミラーには,球面収差を招くことなく光を集光したりコリメートする別の利点がある。Figure2に示すように,非軸放物面ミラーはより大きな放物面ミラーの側面部を取り出したもので,光路を妨げることなく,ミラー焦点の周囲にアクセスできる空間を提供する。
エドモンド・オプティクスでの反射型ビーム調整用オプティクス ―
TECHSPEC Canopus 反射型ビームエキスパンダー
・広い温度範囲にわたり高解像力を維持できるデザイン
・衝撃や振動の環境に向けて耐久化
・1.1型までのラージセンサーに対応
・パッシブなアサーマル化による熱的光学安定性
非軸放物面ミラー
・UV,可視,NIRアプリケーション用のアルミコーティング
・50Åと100Åの面粗さをラインナップ
・15°,30°,45°,60°,90°の非軸角度オプション
・金コートと銀コートの非軸放物面ミラーもラインナップ
■上記製品の最高50Å未満の表面粗さを実現するダイヤモンド切削とは?
ダイヤモンド切削について詳しくは下記動画をご覧ください。