ニコン,多回転アブソリュートエンコーダの新製品を発売

ニコンは,機能安全規格(IEC61508 SIL3)に対応した多回転アブソリュートエンコーダ「MAR-M40AS」「MAR-MK42AS」の2機種を発売する(ニュースリリース)。

この2機種は,独立した2系統から位置情報を検出・送信が可能となり,搭載されたロボットの安全なモーション監視を実現する。

ロボット動作安全監視ユニットの併用により,このエンコーダを搭載したシステム全体の安全性能として,IEC61508 SIL3,ISO13849-1 PLe/Cat.4(安全カテゴリ4)まで実現可能。エンコーダ単体の安全性能は,IEC61508 SIL2,ISO13849-1 PLd/Cat.2(安全カテゴリ2)に適合する。

エンコーダ内部で独立した二系統の位置情報(一回転,多回転)を検出し,ニコンA-Safetyフォーマットにより二重化された状態で上位のコントローラーに送信する。エンコーダを2台使用しなくても安全なモーション監視が可能となる。

また,二重化された位置情報を得ることにより,従来不可能であったロボットシステム停止状態(エンコーダバックアップ動作状態)における多回転誤計数を検出することが可能になった。

従来機種とメカ部分を共通化することで,モータへの取付けは互換性を有しており従来機種からの置き換えが容易。従来機種は通信ボーレート4Mb/sまでの対応だったが,「M40AS」及び「MK42AS」は最高16Mb/sの高速通信を可能にした(オプション対応)。