積水化成品工業は,LED光に含まれるブルーライト領域を抑制するLED照明機器,虫が集まる紫外線を抑制する低誘虫LED照明機器,水銀灯に替わるLED照明機器を発売した。同時に照明設計から施工までの照明トータル提案システムも確立した(ニュースリリース)。
近年,照明分野では電力料金の高騰により省電力化など効率化が求められており,急速にLED化が進んでいる。LED照明機器に占めるLEDチップのコスト割合は高く,いかにコストを低減するかが大きな課題だった。そのため各メーカは,発光力の強いチップ開発を進めている。
同社は,従来から「光の拡散機能」を活かした微粒子(テクポリマー)の販売を行なっており,テクポリマーの高輝度・高拡散性能によりLEDチップの眩しさを低減することができる。それに加え,直進性の強いLED光を拡散させる高拡散カバー,成形品の販売も手掛けてきた。
今回同社は,「検査工程などで手元が眩しい」「照明に虫が集まる」「工場・倉庫などの水銀灯が眩しい」という顧客の困り事を解決する照明機器を開発。さらに,機器販売だけではなく「照明設計から施工までの一貫体制」を構築することで,顧客の手間を省くシステムも確立した。
開発したLED照明の特長は以下の通り。
〈ブルーライトカットタイプ〉
・明るさを保ちながら目への刺激が強いブルーライトを約25%低減した。
・色素添加タイプに比べ,カバー着色が少なく施工後の違和感がない。
・明るさ調整(調光機能)可能。
〈低誘虫タイプ〉
・虫の寄りやすい短波長の光(500nm 以下)を大幅にカット。
・明るさ調整(調光機能)可能。
〈水銀灯タイプ〉
・高透過型拡散板の採用で明るさを保ちながら眩しさを低減した。