「する論的予測」の注意点

(予測の種類)

予測には短期予測と長期予測,ミクロ予測とマクロ予測,金額予測と数量予測,探究的予測と規範的予測,そして「なる論的予測」と「する論的予測」などがあります。以下の主題は,「なる論的予測」と「する論的予測」です。

「なる論,する論」は元来言語学で使われていた用語ですが,ここでの意味は,元来の意味とは関係ありません。「なる論的予測」では,予測対象や主題がどうなるかを客観的に予測し,「する論的予測」では将来に対する意志を反映して予測します。

つまり,「なる論的予測」では,「どうなる,どうなる」と関連事項を予測してから,「こうなる」と結論的に予測が得られます。一方,「する論的予測」では,「こうする」と結論が先ず設定されてから,その背景として「どうなる,どうなる」と論拠が予測されます。

例えば,市場予測は一般的には「なる論的予測」で,自社の売り上げ予測は「する論的な予測」です。市場シェアが独占的に高ければ,市場予測もする論的な予測になりますが,一般的には,自社の活動だけで決まりませんので,どうなるかを予測することになります。

一般の企業で典型的な「する論的予測」は,「3か年計画」などで行われる予測です。理屈では,企業環境については「なる論」で予測し,自社については「する論」でとなります。しかし,「3か年計画」では先ず目標の設定から始まりますので「する論」的です。

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