ローム,VR/MR/AR向け超小型赤外LEDを開発

ロームは,VR/MR/AR機能を搭載するゲーム機や産業分野のヘッドセット,ヘッドマウントディスプレーに向けて,側面発光(サイドビュー)タイプの超小型赤外LED「CSL1501RW」を開発した(ニュースリリース)。サンプル価格は税抜100円/個。

近年,IoT技術の進化により登場したVR/MR/ARは,ヘッドセットやヘッドマウントディスプレーに搭載され,ゲーム機分野に採用されたことで急速に普及した。また,産業分野でも,3D空間シミュレーションや現実空間にデータ投影できることで普及が進んでおり,今後VR/MR/ARを活用したアプリケーションの市場拡大が見込まれている。それに伴い,各種アプリケーションの機能もますます進化しており,これまで一般的に搭載されていた身体の動きを検知する加速度センサーのみならず,新たに視線追跡機能を実現する赤外LEDの採用が始まっているという。

同社は,小型モバイル機器やウェアラブル機器に適した超小型チップLED「PICOLEDシリーズ」を開発しており,今回,今の時代に求められる側面発光タイプの超小型赤外LED新製品を開発した。

この製品は,「PICOLEDシリーズ」において,業界最小クラスの1.0mm×0.55mm,t=0.5mmサイズを実現した赤外(ピーク波長860nm)LED。加えて,実装面に対して側面に発光することで,アプリケーションに高いデザイン自由度を提供できるため,VR/MR/ARの視線追跡用光源に適しているという。

また,素子製造工程からの開発により,従来品と比較して,放射強度を高めて発光効率を向上したことで,消費電力を20%以上削減(放射強度1mW/sr時,0.24Wから0.18Wに削減)することが可能。省電力化によりアプリケーションの長時間動作に貢献する。

さらに,徹底した品質設計により,高出力素子に見合ったパッケージを新規設計しており,超小型でありながら高い実装信頼性を確保。超小型製品の懸念である,基板実装後に素子接着素材のはみ出しに起因する不点灯などの不具合を起こさないとしている。

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