ドローンのDJI,独自方式で自動運転向けLiDARに参入

LIVOXのLiDAR

世界最大のドローンメーカー,中国DJIは2018年末に立ち上げた自動運転向けLiDARのブランド「LIVOX」製品について,日本国内での販売を開始した。

このLiDARの最大の特徴は独自の走査方式にある。従来のLiDARは水平方向にライン状の走査を繰り返して2次元情報を得るラスタースキャンが主流だが,同社によると高速でミラーを反復動作するこの方式ではスキャンパターンに乱れが生じることがあるとして,独自の円形スキャンを開発した。

独自のスキャン方式 右側が開発品「Horizon」のスキャンパターン

このスキャン方式は,スピログラフによって描くような花びら状のパターンにビームをスキャンするもので,0.1秒で1パターンを描く。その後,花びらのパターンをわずかにずらしながらスキャンを行なうことで,時間が経過するほどに詳細なスキャンデータを得ることができる。このパターンはレンズをモーターで回転する独自の方式によって生成するという。

また,価格面においてもアグレッシブな戦略を打ち立てている。ベーシックなモデル「Mid-40」は77,490円。検出距離は最大260m(反射率80%),FOVは水平・垂直共に38.4°となっている。また,「Mid-40」を3つ連結して水平方向のFOVを98.4°に広げた「Mid-100」は197,100円としている。

遠方も高い解像度で見える(開発品「Horizon」のデモ)

この価格設定について同社担当者は,「従来のLiDARは非常に高価格だ。我々は後発であり,この価格で業界に革命を起こしたい」という。生産は深圳で行なっており,品質についても「DJIのチームと協力しており,ドローンで培ったノウハウが活かされている。動作寿命も6000時間を達成している」と自信を見せる。

同社ではこれらのLiDARを自動運転用として開発を進めてきている。現在,6台のレーザーを搭載し,6本のビームで同時にパターンを描き,さらに水平方向へ走査することで広いFOV(水平80°,垂直25°)と高精細化を実現した新機種「Horizon」も開発しており,こちらは最大検出距離500mの長距離モデル「Tele-15」とともに,近日発売するとしている。

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