パナ,透明ピラーの真空断熱ガラスを開発

パナソニックは,強化ガラス仕様の真空断熱ガラスと,業界で初めて透明ピラーの実用化に成功した真空断熱ガラスを開発した(ニュースリリース)。

これまで展開してきたフロートガラス仕様に加え,今回,強化ガラス仕様の真空断熱ガラスを2020年度上期に発売する。真空断熱ガラスは製造工程において2枚のガラスを高温で溶かした封着材で溶着するが,一般的に強化ガラスは高温で加熱すると強度が低下してしまう。新たに開発した独自の「超低温封着材」により,強化ガラスの強度が低下しない温度帯での溶着を実現した。

強化ガラス仕様の特長は以下の通り。
・「超低温封着材」により,強化ガラスの強度を維持したまま溶着を実現
強度が高く,割れた際にも破片が粒状になることで怪我をしにくい強化ガラス仕様の真空断熱ガラスとなる。今回,新たに開発した独自の「超低温封着材」により,強化ガラスの強度が低下しない温度帯での溶着を実現した。

・美観,輸送効率に配慮した独自のフラット構造
同社の真空断熱ガラスは,ガラス表面に突起物がないフラットコンセプト。今回発売する強化ガラスタイプでも,独自の封止工法によりフラットな構造を実現している。

・想定される主な用途
自動ドア,冷蔵・冷凍ショーケース,公共施設・オフィスビルの窓といった公共の場所に設置されガラスの強度や安全性が求められるもの。

また同社は,真空層を支える柱であるピラーが透明な真空断熱ガラスの実用化に業界で初めて成功し,2020年度内に発売予定としている。透明ピラー仕様の真空断熱ガラスについては以下の通り。

・業界初透明ピラー仕様の真空断熱ガラスの実用化に成功
今回「高強度断熱透明素材」を開発することで,ピラーが透明な真空断熱ガラスの製造に成功した。真空下で構成材料から発生するガスを吸着する「ガス吸着材」を目立たないガラスの端に設置する独自の構造と組み合わせ,高断熱でありながら,これまで以上にピラーの存在感を抑えたノイズの少ない視界を得ることができるという。

・想定される主な用途
冷蔵・冷凍ショーケース,ワインセラー,展示用ショーケース,水槽といった美観やノイズの少ない視界を求められる箇所。

今後,同社真空断熱ガラスの名称を「Glavenir(グラベニール)」とし,様々な用途での提案を図るという。

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