ニコンヘルス,OCT付きレーザー検眼鏡を発売

ニコンの子会社のニコンヘルスケアジャパンは,眼底の約80%の領域の画像と網膜の中心部の断層画像をとらえることができる,OCT(Optical Coherence Tomography:光干渉断層撮影)付き超広角走査型レーザー検眼鏡「Monaco」を4月1日に発売した(ニュースリリース)。

超広角走査型レーザー検眼鏡は,眼底にある網膜の微細な血管や視神経を撮影し,眼の異常をとらえる機器。

ニコンは,超広角走査型レーザー検眼鏡を製造,販売するイギリスのOptos Plc(Optos)を2015年に完全子会社化した。Optosは,網膜画像診断市場における世界的企業で,最先端の光学技術を有している。

Optosが有する独自のUWF(Ultra-Widefield)技術により,1回の撮影で,眼底の約80%の領域の画像取得ができる。瞳孔を広げる散瞳薬を用いずに,画角約200度の高解像な画像をとらえることが可能なため,検査時間の短縮に寄与し,患者への負担も減らすことが可能。

また,波長の異なる複数のレーザーを光源に用い,画像処理をすることで,網膜から脈絡膜までの各階層にわたる眼底画像を観察できる。取得した画像は,付属のビューアーソフト「OptosAdvance」で表示。UWF画像やOCT画像など複数の画像を重ねたり同時表示したりすることで,診断のためのデータを提供するとしている。

この製品のOCTはシグナル源に830nmのスーパールミネッセントダイオード(SLD)を用い,通常の軸方向分解能は<10μm(組織内),デジタルオンスクリーン<6μm,横方向分解能は<20μm(組織内),スキャン深度は最大2.5mmとなっている。寸法は幅550mm,奥行き500mm,高さ650mm,質量40kg。

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