パナソニック,大型植物工場システムを初納入

パナソニックは,西部ガスグループのエスジーグリーンハウスの「低カリウムレタス」栽培・販売取り組みのための栽培棟新設に際し,同社の「人工光型植物工場システム」を納入したと発表した(ニュースリリース)。

このシステムを採用したエスジーグリーンハウスの新栽培棟は,1月からの栽培実証実験を経て,5月20日より「低カリウムレタス」の販売を開始する。新栽培棟の人工光型植物工場システムは,パナソニックの栽培技術を活用することで,低カリウムレタス日産3500株の生産が可能。

今回,納入したシステムおよび活用される栽培技術は,これまでパナソニックが培ってきた,(1)省エネ・解析・光学技術とそれらを融合した植物育成制御技術,(2)照明・空調をはじめとする環境制御技術,(3)ナノイーを活用した菌抑制技術,(4)通信・ネットワーク技術―などを融合したもの。消費電力を削減しながらも均質な栽培環境を提供し,栽培歩留まりの大幅向上など農業の工業化に貢献するとしている。

パナソニックは,2012年から「人工光型植物工場システム」の研究を開始し,2013年8月から同社の福島工場内に実験工場を立ち上げ,2014年4月からシステムの販売活動を進めてきた。今回の納入は,同社にとって初の大型納入となるもの。

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