SP,高出力産業用フェムト秒レーザーを発売

スペクトラ・フィジックス(SP)は,高出力産業用フェムト秒レーザー「Spirit HE」を発表した(ニュースリリース)。

新製品は平均出力16Wで,パルスエネルギーは現行モデルの3倍となる120μJを出力する。パルスエネルギー,周波数,パルス幅を制御することが可能で,さまざまな材料に対して熱影響の極めて少ない高精細加工を可能にする。

クリーンエネルギー,医療デバイス,自動車等,幅広い分野でのアプリケーションに対応。24時間生産の産業用分野に最適で,120μJという高いパルスエネルギーにより,ポリマー材へのドリリング加工では高いアスペクト比を実現し,カッティングでは,5倍の加工速度を実現する。

周波数はシングルショットから1MHzまで,またパルスエネルギーも内蔵AOMにより0から100%調整可能。オプションにて,パルス幅も<400fsから10psまでソフトウェア制御により数秒レベルで可変でき,SHGモジュールの取り付けも可能で,520nm及び1040nmを切り替えで出力できる。SHGでは60μJ以上の高エネルギー出力となる。

既存の産業用レーザー「Spiritシリーズ」に新たに加わったこの製品は,厳しい環境基準のもとに製造されており,高出力,高信頼性に加え,高いビーム位置安定性を有し,高精細加工や再現性を強く要求される24時間生産の産業用分野に最適だとしている。