昭和電工,高性能ソルダーレジストを開発

昭和電工は,子会社の日本ポリテックと共同で,チップ・オン・フィルム(Chip On Film 以下,COF)用ソルダーレジストの新グレード品を開発した(ニュースリリース)。

この製品は従来グレードの「NPR®-3400」と同様の高い耐電圧・耐熱・耐湿特性を持ちながら,約2.5倍の屈曲性能を実現し,より微細なパターンを保護する。

ソルダーレジストは,基板上に塗布することで配線回路を外部からの異物や湿気から守る絶縁性インク。薄型テレビやパソコン,スマートフォンなどの液晶ディスプレイは映像の高画質・高精細化とともに,デザイン性の向上や画面の大型化による圧迫感抑制のためのフレームレス化が進んでいる。

「NPR®-3400」は20-30μmのファインピッチ(微細パターン)に対応する優れた電気信頼性を持ち,曲げや折れにも強く,これらの液晶ディスプレイに使用されるCOF向けのソルダーレジストで世界シェア50%を有している。

液晶ディスプレイは高画質・大型化が進む一方,ウェアラブルデバイスは小型化・フレキシブル化など,ニーズが多様化するとともに,これらの回路基板にはさらなる薄型化・ファインピッチ化が求められている。

今回開発した新グレード品は高い可撓(かとう)性を持つことから,20μm以下の配線回路を保護し,屈曲を繰り返しても電気絶縁性を維持するとしている。