島津製作所,米に新たな研究開発拠点を設立

マシンビジョン島津製作所は,米国における先進的な大学・研究機関との共同研究・共同開発をさらに推進するため,同社100%出資の米国子会社 SHIMADZU SCIENTIFIC INSTRUMENTS,INC.(本社:米国メリーランド州コロンビア,以下SSI)の施設内に,新たに「SSIイノベーションセンター」を設立する(ニュースリリース)。

このセンターは,SSIのアプリケーション開発部門やソフトウェア開発部門を母体とする組織。

同社は北米において,主力製品であるクロマトグラフや質量分析計等を使用して臨床分野や食品の安全,環境・エネルギー分野などに関する共同研究を進めてきた。こうした共同研究や顧客との連携をさらに推進し,いち早く製品開発へのフィードバックを行なうことを目的に組織改編を行ない,同センターの設立に至った。

センターには,戦略的共同研究促進グループ・研究開発グループ・アプリケーション開発サポートグループの3グループを設け,従業員計26名が業務にあたる。2015年7月下旬から本格的に稼働を開始し,今後5年間で合計約2千万ドルの研究開発投資を計画している。

米国メリーランド州には,ジョンズ・ホプキンス大学やNIH(アメリカ国立衛生研究所),NCI(アメリカ国立がん研究所)などを始めとする先進的な大学・研究機関・企業が多数立地しており,特に臨床分野に関して連携を深めるのに最適な環境だとしている。

同社は世界各地の市場における同社の優位点を製品開発に生かしていくため,「グローバルイノベーションセンター構想」に基づき,今後もこのような施設の設置を計画している。今回のセンターはこの構想の先駆けとなるもので,2015年内に中国・北京にMS(質量分析)センターなどの開設を計画している。