ソーラーフロンティア,曲がるCIS薄膜太陽電池を試作

ソーラーフロンティアとシンガポールの港湾運送事業者PSA Singapore Terminalsは,PSAの新しいパシール・パンジャン第3ターミナルビル(シンガポール)に,ソーラーフロンティアのベンダブルCIS薄膜太陽電池モジュールの試作品を設置した(ニュースリリース)。このベンダブル・モジュールは,ソーラーフロンティアの厚木リサーチセンターで設計・開発され,今回初めて試験的に設置されたもの。

その製造は,従来の結晶シリコン技術にはないCIS薄膜太陽電池技術の特性が活かされている。CIS薄膜太陽電池のモジュール構造が極限まで追及され,新たな製造プロセスが開発された。標準的な従来モジュールで使用されているガラス基板に代わって,薄い金属基板が使用されると共に,ガラス製カバーが高機能樹脂フィルムに置き換えられた。また,フレームを取り除く新技術が用いられている。その結果,現行製品比約1/3以下のモジュール重量,さらには僅か約1.5mmの厚みのパネルが実現した。

このベンダブル・モジュールは,超軽量で薄く,曲げることもできることから,様々なモノと一体化させることができる。幅広い用途への応用が可能であり,太陽光エネルギーの新たな可能性を切り拓き,太陽光発電をより身近なものへと変えていくと同社は期待している。