日本レーザー,周波数変換技術を搭載したピコ秒レーザを発売

日本レーザーは,独PicoQuantの766nm ピコ秒レーザーモジュール モデル「VisIR-765 “STED”」の販売を2015年4月1日より開始する(ニュースリリース)。概算税抜価格は約1000万円から。

この製品は,マスターオシレータ・ファイバアンプ(MOFA)に周波数変換技術を組合せたピコ秒パルスレーザ。マスターオシレータで波長1530nmのピコ秒パルスを発振し,マルチステージのファイバアンプで増幅する。アンプされた光出力はシングルパスで効率的にSHG変換される。この結果766nmで最大500mWもの高い平均出力が得られる。

パルス幅は,STED顕微鏡に最適な数百ピコ秒(FWHM)に特別に拡張されており,チタンサファイアレーザの置き換えに適している。また高い実績を誇るゲインスイッチング技術により,内蔵または外部トリガで最高80MHzまで繰返し周波数を調整できる。この機能はSTEDセットアップにおける同期に有用となる。

主な仕様は,中心波長 766±3 nm,最大平均出力パワー 500 mW,スペクトル幅 < 1 nm,コリメートビーム出力,繰返し周波数:・内蔵 31.25 kHz to 80 MHz(12周波数から任意選択)・外部 <1 Hz to 80 MHz(任意設定,NIM or TTL),パルス幅 300-500 ps(70 ps の短パルスタイプも可)。 応用例として,蛍光寿命イメージング(FLIM),燐光寿命イメージング(PLIM),蛍光相関分光法(FCS),蛍光寿命相関分光法 (FLCS),フェルスター共鳴エネルギー遷移(FRET),パルス・インタリーブ励起(PIE),蛍光異方性(分極),時間分解フォトルミネセンス(TRPL),TRPL イメージング,ライダー/距離測定/SLR,アンチバンチング 等がある。