スペクトロニクス,高出力ピコ秒レーザ発振器の研究・開発を強化

スペクトロニクスは,産業革新機構より5億円の出資を受け,レーザ発振器と加工用光学系の製造販売事業を拡大させる(ニュースリリース)。

同社が開発しているのはピコ秒レーザで,パルス幅50psを中心とする製品をラインナップ。欧米製レーザとほぼ同等の加工品質を維持しつつ,加工速度を材料によって2~25倍に高速化できるのを特長とする。

現在,スマートフォンやタブレットPCの製造では,強化ガラスの切断や半導体チップの積層・接続に伴う穴あけ加工など50~80工程にレーザが適用されているが,微細加工市場では欧米製の短パルスレーザのシェアが高いのが現状だ。

同社は,製造ラインで使用可能な加工速度と低コスト化を可能にするレーザ技術で市場での競争力を高める考え。今回の出資を受け,海外市場での販路拡大とともに,高出力化をアプローチとする開発を進め,産業用ピコ秒レーザのラインナップを拡充させていく計画だ。