ギガフォトン,レーザのネオンガス消費量を半減する技術を期限付きで無償提供することを決定

ギガフォトンは,同社の主要製品である高出力ArF液浸レーザ「GTシリーズ」向けのガス消費量削減技術「eTGM(eco- Total Gas Management system)」を,期限付きで無償提供すると発表した(ニュースリリース)。

現在,半導体製造プロセスで使用されているArF液浸レーザは,ネオン及びフッ素とアルゴンの混合ガスをレーザガスとして使用しており,うちバッファガスであるネオンはガス全体の96%以上を占める。

一方,希ガスであるネオンは,近年より供給減少が懸念されていたことに加え,主な産出国であるウクライナの政情不安,また9月にオデッサ州で起きた洪水などの影響により,供給量は現在制限されており,その価格は上昇する動きを見せている。これは世界のネオンガスの主要な消費者である半導体産業にとって大きな懸案事項となっている。

この事態をうけ,同社はネオンガス供給への懸念が払しょくされるまで,ネオンガス消費量を最大50%削減できるeTGMの期限付き無償提供を決定した。eTGMは,レーザの稼働状況を綿密に監視することにより,ガスの注入量と排気量を自動的に最適化することができ,レーザの性能を保ったまま,ネオンガスの使用量を半減することが可能になる。

eTGMはArF液浸レーザにオプションとして提供されるが,既に稼働しているレーザにも組み込むことができる。更に,eTGM導入時には,レーザのパドルユニットに新型グリーンモニタ機能がアップグレードとして提供されるため,ユーザは実際の製造環境においてレーザーガス消費量をリアルタイムで監視することができる。