ソニー,像面位相差AF機能を搭載したスマホ向け積層型CMOSセンサを発売

ソニーは,スマートフォンなどに向けて,小型化と画質,機能の向上を実現した有効2100万画素の積層型CMOSイメージセンサExmor RS™「IMX230」を商品化した(ニュースリリース)。2015年4月より出荷を開始する。サンプル価格は2,100円(税抜)。

この製品は,スマートフォン向けのCMOSイメージセンサとして業界で初めて,動きの速い被写体へのフォーカス追従性に優れた像面位相差AF信号処理機能をCMOSイメージセンサ上に搭載した。また逆光など明暗差が大きい環境下でも,背景と被写体を色鮮やかでクリアに撮影するHDR(ハイダイナミックレンジ)機能が,新たに高解像度の静止画や4K動画撮影にも対応した。

Exmor RS™は,裏面照射型CMOSイメージセンサーの従来の支持基板の代わりに信号処理回路が形成されたチップを用い,その上に裏面照射型画素が形成された画素部分を重ね合わせた,同社独自の「積層型構造」を採用し高画質化・高機能化・小型化を両立したCMOSイメージセンサ。

今回商品化した1/2.4型の「IMX230」は,積層型として画素数を有効2100万画素へと大幅に向上。また新開発の信号処理機能を搭載した。これによりスマートフォンでの撮影においてニーズの高い,高速オートフォーカス(像面位相差AF)や,逆光の撮影環境などでも明暗部を明瞭に映し出す高画質(HDRイメージング)を実現した。

像面位相差AFは,イメージセンサの画面に離散的に像面位相差AF専用画素を埋め込み,この専用画素から得られた情報をもとに,被写体までの距離(測距)や,フォーカスを合わせるためのレンズ位置を計算する。測距点は,最大192点まで出力できる。