セイコークロック,透明無機EL発光シートを開発

セイコークロックは,透明分散型無機EL(エレクトロルミネッセンス)発光シート及びマルチカラー分散型無機EL発光シートを開発し,2014年12月よりサンプル出荷を開始する(ニュースリリース)。

 同社は現在,デジタル腕時計等の液晶バックライト用の小型EL,及びサイン用の大型EL(最大A2サイズ)を年間約800万枚生産・販売している。

無機ELシートは発光層・誘電体層・電極層など複数の印刷層から構成されるが,同社従来品の各印刷材料は不透明だった。今回,独自技術により,全ての印刷層の材料を透明化し,無機ELシート完成体の透明化を実現した。

これにより,シートの表裏両面が発光するという特長も備えた。用途としては,ソーラーセルと組み合わせた腕時計の文字板照光,各種メータのバックライト,両面発光サインボードなどを想定している。

また,透明ELと従来ELの2層構造にする事により,従来品では不可能であったマルチカラー化を実現した。これにより①発光色A,②発光色B,③発光色A+Bの3色の発光が可能。

用途としては,各種液晶表示器やスイッチシート・表示シートに搭載し,バックライト色を切り替えることによりモード変更やアラート等,状態を判りやすく表示することができる。その他店舗サインや誘導サイン等各種サインボードにも活用できるとしている。