オリンパス,ハンディタイプの蛍光X線分析計を発売

オリンパスは,科学事業における新製品として,ステンレス,銅合金,ニッケル合金,チタン合金など各種金属材料や貴金属の成分分析を行なえ,製造現場の品質管理などで活躍するハンドヘルド蛍光X線分析計「DELTA Element(デルタ・エレメント)」を,2014年10月1日に発売する(ニュースリリース)。

ハンドヘルド蛍光X線分析計は,測定する対象物にX線を照射し,発生した蛍光X線を感知することで対象物に含まれる成分(元素)の種類や含有量を測定する非破壊検査機器。対象物を壊さずに,その場で元素分析を迅速に行なえることから,合金やリサイクル原料の評価,製造現場での品質検査,貴金属の評価など,世界中で幅広く使用されている。

今回発売する「DELTA Element」は,ハンドヘルド蛍光X線分析計「DELTA」シリーズのエントリー機。操作性や本体の堅牢性など上位機と同等の基本性能を備えながら,合金測定に必要な基本的な機能に特化しているため,検査業務のコストダウンに貢献する。

主な仕様

質量 1.8kg(バッテリーを含まない)
寸法 260mm × 240mm × 90mm
エックス線管および ターゲット材 4W(最大管電圧35kV)TaまたはAuX線管
検出器 SiPIN( シリコンピン)ダイオード検出器
使用環境温度 -10ºC~50ºC
分析可能元素 合金モード: Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Zr,Nb,Mo,Pd,Ag,Cd,Sn,Sb,Hf,Ta,W,Re,Pb,Bi
貴金属モード: Ti,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Ga,Ge,Zr,Ru,Rh,Pd,Ag,Cd,In,Sn,Sb,W,Ir,Pt,Au,Pb,Bi
演算処理 530MHz CPU(FPU内蔵)、128MB RAM; デジタルパルスプロセッサー(DPP)
電源 充電式Li-ionバッテリー; ホットスワップ機能によりバッテリー交換時も電源継続可
表示装置 32bit QVGAカラー、半透過型バックライトタイプのタッチスクリーン(寸法:57x73mm)
データ記録 1GB microSDカード(約75,000データを保存可能)