NITE,「生物遺伝資源バックアップサービス」を開始

製品評価技術基盤機構(NITE)は,微生物を収集・保存し,企業等に安定的に供給する新たなバックアップサービスを,平成27年度から本格的に稼働するために施設を建設しているが,サービスの早期開始を望む企業等からの声に応え先行的にサービスを開始する(ニュースリリース)。

東日本大震災では,地震のみならず津波で酒・味噌・醤油造りに欠かせない設備や微生物(麹菌,酵母,乳酸菌)が施設ごと流されたため,廃業を余儀なくされたり,再開まで多くの時間が費やされたりした。微生物は自然環境中に多く存在するが,一度失われてしまうと再び同じものを単離することは困難であるため,大震災はバックアップの重要性やリスク管理を強く認識させるものとなった。

NITEは,依頼者から預かった生物遺伝資源を,耐震性が高く,自家発電機設備を有する施設でバックアップする「生物遺伝資源バックアップサービス」を通じ,貴重な微生物等が災害や停電等によって損傷,消失するリスクを低減し,震災時などに速やかに企業活動を再開できる環境を提供する。

契約手数料は6,000円(1契約,初回のみ),保管手数料は10,000円/箱(100本まで)/年 となっている。