パナソニック,著作権保護に対応した新動画圧縮規格HEVC再生用システムLSIを開発

パナソニックは,新動画圧縮規格HEVC Main10 Profileに準拠し,新著作権保護に対応した映像再生を1チップで実現する4K向けシステムLSIを開発した(プレスリリース)。

これにより,デジタルサイネージなどの大型ディスプレイ用に濃淡が滑らかで動きの速い映像を再生させることが可能になる。量産時期は2014年10月(時期応談),サンプル価格は数量応談。

このLSIは,1チップでHEVC規格により圧縮された4K60p,10ビットカラー映像を再生することができるため,10億の階調による滑らかな濃淡を表現した映像を出力するデジタルサイネージなどが実現可能。またこのLSIは,複雑な基板設計が必要となる外付けDDRメモリを使用せずに設計ができるため,基板をコンパクトにでき映像再生機器への組込みが容易になる。

この製品は以下の特長を有している。
1.4K60p,10ビットカラーの高精細映像をリアルタイムにデコードし,動きがスムーズで滑らかな濃淡の4K映像を再生可能
2.新著作権保護HDCP2.2に対応した出画インタフェースHDMI2.0により,映像を多様な表示機器に出画可能
3.メモリチップとの1パッケージ化により,外付けDDRメモリを不要とするシステムが構築でき,コンパクトで低電力なロジック基板を実現可能
4.PCI Expressに対応しているため,パソコン用PCIアドインカードとして実装することでパソコンの動画再生機能を拡張し,4K映像再生を実現可能

映像の4K化によるデータ量の増加に伴い,効率的な画像圧縮/再生技術が求められている。HEVCで圧縮された4K画像の再生用LSIは既にあったが,コンパクトで低電力なHEVC対応システムを実現できる高速な外付けメモリの内蔵化や新著作権保護に対応した映像出力LSIが求められていた。