ソーラーフロンティア,CIS太陽電池で世界記録となる変換効率20.9%を達成 

ソーラーフロンティアは,新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)との共同研究を通して,CIS系薄膜太陽電池のセル(約0.5cm2)において,エネルギー変換効率20.9%となる世界記録を達成した。この値は独フラウンホーファー研究機構で検証されたもの。

2013年に発表した変換効率19.7%のセル

今回の記録では,カドミウムを含まないCIS系薄膜太陽電池における,これまでの最高効率19.7%(2013年にソーラーフロンティアが達成)を1%以上更新した。さらには,カドミウムを含む薄膜系太陽電池の世界最高変換効率20.8%をも更新しており,薄膜系太陽電池の分野で世界最高の変換効率と位置付けられる。

今回の成果は,セレン化硫化法による光吸収層の改良と透明導電膜の高性能化によって達成したもので,小面積用に開発したセルではなく30cm角基板から切り出したセルで実現した。この結果により,これまで同社が採用しているセレン化硫化法が量産に適し,変換効率的にも優れた方法であることが立証されたことになる。

この研究開発は,厚木リサーチセンター(神奈川県)で行なわれた。ここで得られた高効率化技術は,同社CIS薄膜太陽電池の量産現場で順次適用されるとしている。

詳しくはソーラーフロンティア プレスリリースへ。