光産業技術振興協会,2013年度光産業国内生産額,全出荷額を発表【速報版】

光産業技術振興協会は光産業国内生産額と全出荷額の2012年度実績と2013年度見込みの調査結果を発表した。

それによると,2012年度国内生産額(実績)は成長率-2.9%の7兆1,398億円となり,同全出荷額は成長率-5.9%の15兆1,116億円といずれも2年連続のマイナス成長となった。

製品分野別に見ると,国内生産,全出荷額ともに太陽光発電と固体照明分野が大幅に増加。全出荷ではこれに加えて情報通信分野がプラス成長だった。太陽光発電分野は電力買取制度による市場の活性化が継続していることが増加の主な要因。固体照明分野も従来照明からの代替需要が加速していることが伸びを牽引した。情報通信分野では中国など新興国向け光ファイバケーブルの出荷が増えたという。

一方で,減少の大きかった分野はディスプレイと情報記録,入出力分野だが,これらは海外生産の依存度が高いため,国内生産額は低くなっている。

2013年度国内生産額見込みは成長率20.7%の8兆6,182億円で,同全出荷額見込みは17兆285億円といずれもプラス成長になると見られている。マクロ的には円高から円安に是正されたことと,公共投資の増加による景気が上向きつつあることが背景にある。

分野別では,太陽光発電分野が引き続き増加。情報通信分野はデジタルコヒーレント伝送方式への移行が進み増加基調にある。ディスプレイ分野も車載用やスマートフォン,タブレット向けの生産/出荷額が増えている。レーザ加工装置も景気回復の恩恵を受けるかたちで増加する見通しだ。

2014年度予測に関しては国内生産額,出荷額ともに「やや増加」という定性的見通しを示した。