JAMSTEC、中部沖縄トラフで新たに2つの熱水域を発見

海洋研究開発機構(JAMSTEC)では、国が進める海底資源開発の進展に寄与するため、海底資源の成因解明やその調査手法に関する研究開発を行なっている。その一環として、海底資源研究プロジェクト海底熱水システム研究グループでは、海底鉱物資源として有望視されている深海熱水域の効率的な調査手法の研究開発を進めており、この度、マルチビーム音響測深機を用いた高速広域調査により、計4.5日間という極めて短期間の調査で、新しい熱水域を2か所で発見することに成功した。

また、その後の熱水の観察・計測結果から、この2つの熱水域をカバーする巨大な熱水域(3km以上の水平方向の広がり、沖縄トラフの熱水活動としては最大規模)が存在する可能性が示唆された。

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この成果は、新たな調査手法が、従来の手法に比べ熱水域を効率的に見つけるのに有効であることを確認するものであり、今後、更なる科学的調査や検証を通じて深海熱水調査研究スキーム全体の完成度を高めることにより、海底熱水鉱床の分布・規模の把握と成因の解明に寄与することが期待される。

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