KEK物構研の和田健氏,日本陽電子科学会奨励賞を受賞

KEK物構研 特別助教の和田健氏が,日本陽電子科学会奨励賞を受賞した。  この賞は,陽電子科学の分野で顕著な業績を上げ,将来の活躍が期待される研究者に対して2年に一度,授与されるもの。

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受賞対象となった研究は,「KEK低速陽電子実験施設における低速陽電子ビーム強度の向上」。低速陽電子実験施設は,KEKの電子陽電子入射器から得られる高エネルギーな陽電子を物質科学に利用できる 低エネルギーの陽電子(低速陽電子)に変換,取り出して利用している。

和田氏は,この陽電子生成・低エネルギー変換ユニットの改造を行ない,低速陽電子ビームの強度を従来より一桁向上させた。 そして,高強度な低速陽電子ビームを利用実験するためのビームラインの構築・整備を行ない,ポジトロニウム負イオン(陽電子1個と電子2個)に関する研究や全反射高速陽電子回折(TRHEPD)実験の 新たな展開を可能にした。

TRHEPD法を利用した研究は,物質最表面構造解析の画期的手法であり,陽電子の利用分野の拡大への寄与と,陽電子科学の発展性が高く評価された。 また,気体中やナノ空孔中のポジトロニウム(電子と陽電子がペアになったもの)の消滅に関する研究についても評価された。

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