ギガフォトン,EUV光源において43Wの出力を達成

ギガフォトンは,EUV露光用プロトタイプLPP光源(LPP光源)2号機にて,100 KHz,43 Wの出力を実現したと発表した。また,発光効率(Conversion Efficiency: CE)としては2.4%を達成した。これはLPP光源の性能が生産レベルまで達成したことを示す重要なマイルストーンとなるもの。同社は2014年末までに,プロトタイプLPP光源を用いて150 Wの出力を,2015年までに,EUV量産(HVM)システムで250 Wの出力を達成することを目標にしている。

同社はこれまで,独自技術によるLPP光源の開発を追求してきており,今回の結果はプロトタイプLPP光源を用いて確認されたもの。このプロトタイプLPP光源は,すず(Sn)ドロップレットを,固体レーザによるプリパルスとCO2レーザによるメインパルスで照射することでEUVを発光させ,また,高出力な超電導磁石とH2ガスを用いたSnエッチングを組み合わせることにより,照射によるSnデブリの発生を抑制する。

同社の提案するLPP光源技術は,微小ドロップレットを必要な時にのみ供給するオンデマンド供給であるため,ドロップレットジェネレータの寿命を延長させ,コストとダウンタイムの削減を可能にする。又,短波長の固体レーザによるプリパルスとCO2レーザによるメインパルスの最適な組み合わせにより,高いCEを実現することで,高効率で大出力のEUV出力を可能とする。

更に,コレクターミラーの寿命を最大化するため,超電導磁石による磁場を用い,ドロップレットから発生するSnデブリをSnキャッチャーへガイドすることで除去し,更なるコストとダウンタイムの削減を実現する。

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