富士通と古河電気,従来比半分以下の費用で接続できる多心光コネクタを開発

富士通研究所と古河電気工業は,サーバ機器内の高速データ伝送を実現する光インターコネクト向けに,多数の光ファイバを一括で接続する多心光コネクタを共同開発した。従来の多心光コネクタでは,コネクタに光ファイバを固定した後に,高精度の研磨を行なって端面を形成していたが,研磨は光コネクタごとに行なうため,費用がかかりすぎるという問題があった。

1

今回両社が開発した技術の特長は以下のとおり。

  • 光ファイバの接続時にわずかに変形するバネ機構を形成した光コネクタを新たに開発した。これにより,長さがばらついている光ファイバを,光コネクタの変形により長さに応じて微小にたわませることで,すべての光ファイバの端面をそろえることが可能となる。
  • 光ファイバの端面をレーザ加工で形成することで,研磨と同様な端面形状を実現し,光ファイバ同士を隙間なく接触することが可能となる。

以上の技術を組み合わせることで,研磨工程を用いることなく,従来の多心光コネクタと同等の低損失(0.2 dB以下)で光ファイバ同士の接続を実現した。また,光コネクタをボードに設置する際には,両社が開発している,少ないスペースで4つの光コネクタを収容可能な光コネクタハウジングを用いると,最大96本のファイバの接続が可能となる。

詳しくはこちら。