末松安晴東工大栄誉教授が第30回日本国際賞を受賞

国際科学技術財団は今年の日本国際賞に,東京工業大学栄誉教授の末松安晴氏が受賞したと発表した。

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末松安晴東京工業大学栄誉教授

末松氏は「エレクトロニクス,情報,通信」分野での受賞。大容量長距離光ファイバー通信用半導体レーザーの先導的研究により,インターネットを始めとする情報ネットワークを支える大容量長距離光ファイバー通信に道を拓いた功績が認められた。

1980年代初め,末松氏は光ファイバ通信用の光源として,ファイバ内での損失が最小になる波長の光を発すると同時に,情報を送るために光を高速で変調しても波長が安定している「動的単一モードレーザー」を完成。大容量光通信の根幹となる技術を確立した。現在,この動的単一モードレーザは陸上光幹線,大陸間海底光幹線に広く使われている。

「日本国際賞」は,「国際社会への恩返しの意味で日本にノーベル賞並みの世界的な賞を作ってはどうか」との政府の構想に,松下幸之助氏が寄付をもって応え,1985年に実現した国際賞。この賞は,全世界の科学技術者を対象とし,独創的で飛躍的な成果を挙げ,科学技術の進歩に大きく寄与し,もって人類の平和と繁栄に著しく貢献したと認められる人に与えられるもの。
毎年,科学技術の動向を勘案して決められた2つの分野で受賞者が選定され,受賞者には,賞状,賞牌及び賞金5,000万円(1分野に対し)が贈られる。

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